具体的な質問を持っているユーザーへの答えと、漠然とした質問を持っているユーザーへの答え

初めに書いておくと、私はキーワードやSEOを意識したサイト作りがまだあまり上手にできません。現在も、メインのサイトは検索からの新規ユーザーよりも、リターニングユーザー(再訪問者)の割合が高いです。そのこと自体は悪いことではありませんが、できることなら、リターニングユーザーを保ちつつも、新規訪問者の流入も増やして、その中の何割かにサイトのファンになってもらことを目指すのが良いと思ってます。

12年近くもアフィリエイトサイトを運営してきて、苦手を苦手なままの状態にしていることが情けなくもありますが、今日は、私が昔から一貫して考えていることを書いてみようと思います。

私がサイトのコンテンツを作るとき、文章を書くときに考えていること。それは、パソコンのモニターの向こうにいるであろう、読み手(ユーザー)のことを意識すること。その人たちが何を求めて私のサイトを訪問してくれるのか、想像力を働かせること。

言葉にするとごく当たり前のことで、「そんなの知ってるよ。」と言われそうですね。今なら、マインドマップ、訪問者属性、ターゲティング、ペルソナ、ブランディング…そういう言葉を知っていて、意識されている方も少なくないでしょう。

でも、私がサイト運営とアフィリエイトを始めたばかりのころは、そんな言葉はまったく知りませんでした。ただ、自分と同じような状況にいて、自分と同じようなことで困っていたり、自分と同じようなことを知りたいと思っている人に、「私はそれをこうやって解決したよ」「調べてみたらこんな方法があったよ」と伝えたいだけでした。

「教えてくれた通りにやったら、問題が解決されました。」「どうすればいいのか途方に暮れていたけど、その方法を試してみます。」「そんな方法があるなんて思いもしなかった、教えてくれてありがとう!」

サイト訪問者からそんな言葉を貰うのが嬉しくて、キーワードやSEOを意識することもなく、自分の知っていること、経験したこと、迷った結果で選択したこと(この場合はその迷いも含めて丁寧に)をひたすら書いていきました。

私にとっては、アフィリエイトの商品レビューであっても、そうした思いと相反するものではありませんでした。

 

具体的な質問のある人、漠然とした質問しかない人

そんなことを数年間続けていくうちに、ふと気づいたことがあります。

冒頭にも書いたように、私はSEOについては基本的な知識しかありませんし、アクセス解析を見て分析をしたり、数字からユーザーの動向をとらえることはあまり得意ではありません。

にもかかわらず、はっきりと感じたのは、自分が何を求めているか(探しているか)を理解して検索をする人と、そうではなく、自分が何を求めているかよくわかっていない状態で検索をしている人がいる、という事実です。

検索のキーワードにより具体的な単語が入るほど、実際のアクションに通じる(コンバージョンする)可能性が高い訪問者である、とよく言われます。例えば、いまこの時期に「函館 ホテル おすすめ」と検索する人は、「冬休み 旅行」と検索する人よりも、実際に函館に旅行に行く可能性が高い人である、ということですね。

前者は、家族や恋人と函館でクリスマスか年末年始を過ごしたいと思っていて、どこのホテルがいいか考えている段階。後者は、「冬休み、予算が折り合えばどこかに旅行に行くのもありかな~」くらいの考えかもしれません。実際には二者択一ではなく、もっと段階(行動に移す可能性の高さに応じた)に応じたキーワードがあるでしょう。

私はこのあたりはあまり詳しくありませんが、成果報酬型のサイトを狙うなら、実際の行動に移せる可能性の高い人が検索するキーワード(質問)は何かな?と考えて、合致するキーワードを意識してコンテンツを作るのが王道かと思います。

しかし、ちょっと乱暴な言い方になってしまいますが、そこには、「漠然とした質問(検索)しかしない人は、コンバージョンする確率が低いから無視しよう(捨ておこう)」という空気があるようにも感じるのです・・・。

 

漠然とした質問に対して 目に見える答えを提示したい

具体的な質問を持っている人に対して、「こういう情報をお探しですね、それなら…」と、わかりやすく気の利いた回答を提示することが良いことはわかります。

それでも、私は「漠然とした質問しかないユーザー」の気持ちを汲み取って、「あなたが思っているのはこういうことではありませんか? それなら、こういうものがありますよ。」と、目に見える答えを提示するコンテンツも作りたいと思っています。

いわば、おいしいラーメン屋さんを探している人に、具体的な店名を挙げておすすめするのではなく、「なにかおいしいものが食べたいなぁ…」という漠然とした欲求しかない人に、「和食な気分? それとも洋食?」「あっさりしたのがいい? それともしっかりめがいい?」「予算はいくらくらいまでOK?」と聞いて言って、「それなら○○はどうかな? 気に入ると思うんだけど。」と提案したいのです。

これは、めんどくさいといえばめんどくさいですし、相手の顔を直接見ることのできないインターネットの世界では、非効率的なことかもしれません。でも、それがうまくできたときには、具体的な質問に答えられたときとは別の喜びがあります。

 

話がかなり昔に遡りますが、私が「アフィリエイト」という言葉を知ったのは2003年の冬のことでした。その当時の私の悩みは、「赤ちゃんと二人きりで家の中にずっといることへの閉塞感」「社会と断絶されたような孤独感」「自分が何も生み出していないことへの焦り」「お金を稼ぐ必要性」など。

どんなキーワード検索をしたのか今となっては思い出せませんが、ネットサーフィンをした挙句、「アフィリエイト」と言う言葉を知り、見よう見まねで初めて、早12年。私にアフィリエイトの存在を教えてくれたサイトには、今でも感謝しています。

この話のポイントは、私自身が「アフィリエイト」という単語も知らず、在宅でネットで稼ぐことが可能だとも思っていなかったのに、まさに私が求めていたものに辿り着けた(出あえた)という点です。

自分が知らなかったことを教えてくれた! 

この感激は、ひとつのサイトのファンになるのに十分な動機です。インターネットの世界では、自分が知らない(でも自分が求めている)ものに出あうことが可能なのです。

漠然とした質問どころか、自分自身が何かを求めていることも自覚していない人も、たくさんいます。私は、キーワードやSEOは、人と情報(あるいは「答え」や「求めているもの」と言い換えてもいいでしょう)を結びつける、紐のようなものだと思っています。しかし、自覚がないと、どの紐を手繰り寄せたら自分の求めるものに辿り着けるかもわからないのです。

「なにかしたい」「でも、何をしたいのか、何ができるのかわからない」。そんな人も、少なくありません。でも、私はそんな人に届くものを作りたいと思っています。そのためには、キーワード選定も重要だと思いますが、その前の段階で「想像力」が不可欠だと思っています。

そういう人は、どういう状況で、何を考えているのか。なぜ、具体的な質問が出てこないのか。連想ゲームのように、考える必要があります。簡単ではないかもしれないけれど、私はそれが楽しいのです。

人が小説を読んで心打たれたり、感動するのは、自分の中にモヤモヤとあるもの、輪郭のない感情が、文字となって表れ、共感できるからではないでしょうか。「そうそう、そうなの、私もそう感じていたの」と思うからではないでしょうか。

モヤモヤとした言語化しにくい想いを誰かが文章という目に見える形にしてくれると、私はその人に惹かれます。「この人は、私が感じていることを分かってくれている!」と感激します。人は、共通項を探したいのです。

 

話を戻すと、具体的な質問(検索)をするユーザーと、漠然とした質問(検索)をするユーザー。同時にターゲットにすることは難しいと思いますが、どちらか一方にのみ絞ったコンテンツを作らないといけないわけではない、と思います。

収益化や効率化を考えるなら、必然的に選ぶべきものは決まってくるかもしれませんが、サイト運営の可能性って、それだけじゃないよね、というのが私の考えです。

【追記】
この記事を公開した数時間後に、尊敬するサイト運営者ののんくらさんがアフィリエイト戦略に関する記事をアップされてました。ユーザーの属性を意識したサイトを作りたい方、資産になるサイトを作りたい方、必読です!

→ 手間の掛からないアフィリエイトサイト戦略

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